臨床検査科の役割
臨床検査は、医師が適切な診断や治療を行うために、患者様から得られる情報を正確に評価する必要があることから設けられた分野です。このため、臨床検査科は迅速かつ正確な検査結果の提供に努めています。当科は病院職員3名、検査センター出向職員3名の計6名で業務を行っています。全員が知識・技術の向上のため日々研鑽し、質の高い安全な医療の提供を目指しています。
臨床検査業務について
臨床検査は、血液、尿、便などの成分を調べる検体検査と、身体を直接検査し生体情報を記録・測定する生理検査の2つに大きく分けられます。どちらも、自動分析装置や診断装置等で測定し、各診療科に速やかに報告するようにしています。また、院内感染対策活動にも積極的に参加しています。医師、看護師、その他の各専門医療職の人達と連携をとりながら、院内感染の防止に努めています。夜間・休日においては、24時間いつでも検査が実施できるように宅直体制で対応しています。
生化学検査は、血液、尿等の成分を調べ、成分の増減で健康状態や病期の程度を評価する検査です。肝機能検査、腎機能検査、脂質検査、糖代謝検査など多数の項目を検査しています。免疫血清検査は、肝炎ウィルス検査、梅毒検査等の感染症検査を実施しています。 | |
血液一般検査は、貧血や感染症の有無を調べる検査です。自動分析装置を用いて、血液中の赤血球、白血球、血小板数を測定します。また、血液凝固機能を調べる検査も実施し、出血・止血などの治療に役立ちます。 |
一般検査は尿中の性状、成分を調べて腎臓、尿路系に異常がないかを確認する検査です。また、下部消化管出血の有無を調べるために、糞便中の便潜血検査も行います。その他に髄液、胸水、腹水等の穿刺液検査も実施しています。 |
輸血とは貧血等の病気や出血により不足した血液成分を補充する治療方法です。安全な輸血を行うために、血液型検査や、交差適合試験を行い、輸血する血液製剤が患者様に適合するかどうかを検査します。また、血液製剤の発注、保管、輸血検査、出庫、副作用管理は検査科で一元管理しています。 |
生理機能検査には、不整脈、狭心症、心筋梗塞などの循環器疾患を疑う場合に行う心電図検査や肺活量など、肺、呼吸器の働きを調べる呼吸機能検査、動脈硬化の指標となる脈波図検査などがあります。脈波図検査は、上腕血圧、足首の血圧、脈波を記録することで、血管の堅さや、血管の詰まり具合をみています。その他に脳波検査、24時間携帯型血圧検査、神経伝導検査等があります。 | |